
エステサロンは手技、化粧品、機器などを用いてスキンケア、ボディケア、脱毛などを行う場所のことを指します。エステサロンを開業し運営したいと考えた場合、失敗しないよう事前準備や下調べが必要です。今回は、エステサロン開業の失敗談から学べる成功のポイントについて解説します。
エステサロン開業に失敗する理由・原因
エステサロン開業に失敗する理由・原因はさまざまあります。ポピュラーな理由や原因を知っておくことで、事前の対策につながるでしょう。
コンセプトがあいまい
エステサロン開業失敗の一因としてあげられるのが「コンセプトがあいまい」なことです。集客のためにたくさんのメニューを用意すると、競合サロンとの差別化が難しくなります。
このことが、個性がアピールしづらい状況につながりやすいです。そのため、開業前にコンセプトをしっかり決めた上でメニュー、集客活動、店内の内装やホームページなどの準備を行いましょう。
ターゲットに合わせた集客ができていない
店舗のコンセプトと同時に決めておきたいのが、集客ターゲットです。若い女性をターゲットとしているのに、高齢層が住んでいるエリアでポスティングしても効果は薄いでしょう。
また、地域のエステサロンが全国区のクーポンサイトを利用しても、たくさんのエステの情報に自店舗の情報が埋もれてしまいます。このように、高いコストを払って広告を出しても効果が見込めない場合があります。
リピーター獲得ができない
エステサロンは、新規顧客だけでは売上を安定させられず、開業失敗につながります。リピート率が低い場合は、施術メニュー、接客、料金などを見直してみましょう。新規顧客の来店時に満足度が低いとリピート率は低くなるため、リピーター獲得がエステ開業成功の鍵になります。
資金繰りができない
「最新設備を豊富にそろえたエステサロンを開業したい」と思う事業者も多いことでしょう。しかし、設備に資金をかけすぎると初期投資の回収に時間がかかり、開業後の経営に影響します。
また、初期費用だけでなく、運転資金が足らない場合もエステサロン開業失敗の理由になりやすいです。エステを開業すると初期費用などの開業資金、運転資金のねん出が必要になります。費用をかけすぎないよう、開業前に資金のシミュレーションをしっかり行いましょう。
生活感がある
自宅をエステサロンとして使う場合に失敗しやすいポイントが、サロンが生活感を感じさせてしまう点です。居住スペースとの区別がしっかりできていないと、他人の家に来たかのような気分になってしまいます。
そして、多くのお客さんが求める「非日常な空間での体験」を提供しづらくなってしまいます。エステサロンを開業する場合は施術や接客も大切ですが、同じくらい内装にも力を入れましょう。
また、デザインやインテリアだけでなく、防音性や空調などの質も重要です。「周りからの音がうるさい」「空調が効かなくて暑い、または寒い」などの不愉快な気持ちをお客さんに与えないような空間づくりに努めましょう。
エステサロン開業を成功させるポイント
開業前に成功させるポイントを押さえることで、開業後にスムーズなエステサロン経営ができます。具体的には、下記の準備を行いましょう。
コンセプトやターゲットを決めておく
エステサロン開業前に、しっかりとコンセプトとターゲットを決めておくのがおすすめです。コンセプトを決めてターゲット層を絞り込むことで、ターゲット層に合わせたメニューの考案、接客、集客方法を実現できます。
顧客目線で考える
リピーターを獲得できるように、顧客目線で魅力的な営業方法を考えましょう。人気のあるエステサロンは「エステティシャンと顧客が信頼関係を築いている」「定期的にメニューの見直しがされている」「ポイントカードやクーポンでリピートしたくなる工夫をしている」などの共通点があります。
費用を抑える
せっかく開業したエステサロンがすぐに閉業とならないように、内装や設備、経費などの無駄を省くことも必要です。しかし、費用を抑えすぎて顧客の満足度を損なっては本末転倒です。そのため、費用と満足度のバランス感覚が求められます。
エステサロン経営で利益を増やす方法
エステサロンの安定した経営を続けるには、利益を増やしていかなくてはなりません。以下に、利益を増やすコツについて解説します。
顧客満足度を高める
利益を高めたいと考えると、高いメニューをつくって顧客に勧めたくなりがちです。しかし、押し売りのようになってしまえば、リピーターは増えないでしょう。
施術を魅力的と思ってもらえるような施策としては「無料体験」「商品サンプルの提供」「押し売りをせず幅広い選択肢を提案する」などがあります。これらの方法で顧客の信頼感を得ることが、利益率を上げるための近道です。
顧客ごとのニーズを把握する
エステサロンの利益を高めるには、ていねいなカウンセリングも欠かせません。カウンセリングを適切に行うことで、顧客のニーズや感想を引き出せます。顧客のニーズに応えられるよう内装やメニューを変更したり、リピーター個人個人のニーズをしっかり把握し接客したりするのもおすすめです。
まとめ
エステサロンを開業するには、多くの費用や時間がかかります。せっかく開業したのに失敗してしまっては、費用や時間が無駄になってしまいます。そのため、開業前にしっかりした準備をするのがおすすめです。失敗談を参考にしたり、人気のサロンの特徴を確認したりして自店舗の経営に活かしましょう。ていねいに準備をすることで、開業後の経営がスムーズになりやすいです。