
最近は、美容サロンを自宅の1室を利用して開業する人が増加しています。自宅サロンにはさまざまなメリットがあるため、サロン経営に興味がある人は自宅サロンを選択肢として検討するのもよいでしょう。今回は自宅サロンのメリットや注意点、開業の流れなどを詳しく解説するので、ぜひ参考にしてください。
自宅でサロンを開業するメリット
美容サロンのオーナーとして独立する人の中には、自宅の一部をサロンとする自宅サロンを選択する人が増えています。
自宅サロンはスペースが限られるため、ネイルサロンやエステサロン、まつげエクステサロン、リラクゼーションサロン、よもぎ蒸しサロンなど、省スペースで施術できるサロンの経営に向いています。自宅でサロンを開業するメリットは、以下の通りです。
コストを抑えて開業・経営できる
自宅をサロンとして利用することで、物件の取得費用や月々の家賃をカットして開業・経営できます。さらに、水道光熱費やインターネット回線にかかるコストなども自宅と兼用となるため、毎月の固定費を最小限に抑えられるのもメリットのひとつです。
通勤が不要になる
自宅サロンを開業すると、サロンまでの通勤が必要なくなります。そのため、出勤・退勤にかかる時間を別の作業に充てたり、自宅でゆっくりと過ごしたりすることも可能です。
家事・育児と両立しやすい
自宅サロンのメリットには、家事や育児と両立しやすい点も挙げられます。とくに子供が保育園や幼稚園に通っている家庭の場合、サロンを完全予約制にして保育時間のみで働く人も多いです。空き時間があれば掃除や食事準備などの家事を済ませることも可能であり、仕事と家事・育児を両立しやすくなります。
お客さんに寄り添ったアットホームな雰囲気が叶う
自宅サロンは店舗サロンと比較すると、よりアットホームで温かい空気を感じられます。基本的にはオーナーとお客さんのふたりきりで施術を行うことになるため、周りを気にせず会話したり、悩みを相談したりできるのも魅力のひとつです。
お客さんがリラックスして過ごしやすいため、それぞれのニーズや悩みに寄り添ったていねいな施術ができることでしょう。
好みのインテリア・レイアウトを取り入れやすい
自宅をサロンとして利用する場合、インテリアやレイアウトはいつでも・何度でも変更しながら調整できます。自分の好みや希望を取り入れやすく、自由度が高いのも魅力です。
サロンを自宅開業する場合の注意点
自宅サロンの開業にはさまざまなメリットがある一方で、いくつかの注意点もあります。ここでは、自宅サロンを開業する際の注意点について詳しく解説します。
賃貸の場合は管理会社・大家さんへの確認が必要
自宅がアパートや賃貸マンションの場合、自宅を使ってサロンを開業事業を営むと契約違反になります。そのため、必ず管理会社・大家さんに確認しましょう。また、分譲マンションは賃貸物件ではないものの、事業を営むことが制限されているケースもあるため注意してください。
家族の了承を得る
自宅サロンはお客さんを家に招くことになるため、家族から了承を得ることは不可欠です。一軒家の場合、家族の玄関とサロンの出入り口を分けて作るのもひとつの手です。
クレーム対応についても検討する
自宅サロンでは、お客さんとのトラブルにもすべて自己責任として対応しなければなりません。考えられるトラブル・クレームなどをあらかじめ想定しておき、対処法を検討しましょう。また、万が一のために損害賠償保険に加入しておくのもおすすめです。
サロンを自宅で開業する際の流れ
最後に、サロンを自宅で開業する際の具体的な流れについて解説します。
事業計画の作成
まずは、サロンの事業計画を作成しましょう。事業計画には売上の目標や集客方法、サロンのセールスポイントなどを盛り込み、目標・ゴールを明確にすることが重要です。
サロンとして利用する場所を決める
次に、自宅のどこを部分をサロンとして利用するのかを決定します。家族が過ごすリビングが見えないよう玄関に近い個室をサロンとして利用するなど、プライバシー保護の観点からも検討することが重要です。
資金を用意する
自宅サロンの開業費用はあまり高額にならないため、自己資金でも十分にまかなえるケースが多いでしょう。ただし、開業に伴って自宅の内装工事が必要であったり、高額な設備機器を導入する予定がある場合もあるでしょう。その場合は、金融機関からの融資を受けたり、助成金を利用したりするのも選択肢のひとつです。
営業準備を整える
サロンの運営に必要な設備や備品を用意したら、実際にお客さんが来店した場合を想定してカウンセリングから施術・お会計までの流れをシミュレーションしておきましょう。また、集客のためチラシを作成したり、SNSアカウントで宣伝したりするのも有効です。
まとめ
今回は、自宅サロンを開業するメリットや注意点のほか、開業までの具体的な流れについても詳しく解説しました。自宅サロンは、物件取得費用や賃料が不要であることから、初期コスト・毎月の固定費を大幅にカットできます。さらに、家事や育児と両立しやすく、通勤時間をなくせることもメリットです。ただし、賃貸物件や分譲マンションではサロン開業時に管理会社・大家さんへの確認が必要であること、同居する家族の承諾を得なければならないことなどを頭に入れておきましょう。サロン開業の際は事業計画を作成した上で、資金調達が必要であるかも検討しなければなりません。営業開始前には実際にお客さんが来店したことを想定したシミュレーションを行い、足りない備品がないかをしっかりとチェックしておきましょう。